疾走と喪失
人生はどこまでも堪え忍ばねばならない。かわしてクリアして前進。ゲームのようだが決してエンターテイメントではない。おまけにライフは一つ。その一つでどこまでも進めるか。攻略本なんてありゃしない。経験の一つ一つから学び取るしかない。そうして人生、はたまたニンゲンの何らかを探り解き明かさねばならない。大方の法則が見えだしたらあとは楽になる。それでもまだ来る。武器と鎧のフル活用。どうしたらホッと腰を下ろせる?下ろしたとたん喰われちまいそうだ。
得ては捨て、得ては捨て、の繰り返し。最終形態は見事に彩られた華麗なドラゴンなどではない。「無」だ。
喪失に向けて疾走。立つ鳥跡を濁さず。ゲームよりもっとシュールなエンターテイメント。即ち喜劇。別名悲劇。